遊☆戯☆王ARC-V (アーク・ファイブ) 第94話「魂を刻んだ右腕」 感想
遊☆戯☆王ARC-V (アーク・ファイブ)
第94話「魂を刻んだ右腕」 感想
ジャックとセルゲイのデュエル。
穴掘りおじさんとかしたセルゲイが、ジオグレムリンとジオグレムリーナをSS
ジャックの魂であるレッドデーモンズを破壊することを選ばせる。
「レッドデーモンズこそ我が魂の証。いかなる窮地にたとうともそれを破壊することなどありえない。例えこの身が朽ち果てようと」
遊矢が笑顔を捨ててしまうのとはちがう。
魂を失うことを拒否し、共にあろうとする姿はかっこ良かった。
その鍵になったのは選ばせるという行為。どちらにするかを視聴者に問いかけたのが良いドラマを生み出した。
5D’s時代から長い時を経てなおも消えない魂の輝き。
一つのセリフがここまで彼を掘り下げてくれるのは素晴らしい。
スカーライトと光射す道。
映像面において、印象的なモチーフを使いよりジャクらしさと
5D’sらしさを感じさせてくれる。素晴らしいコンテだった。
セルゲイが『ジオクラッシャーラボラス』をSS
攻撃力を0にされるが、レッドミラーとレッドソウルで耐えしのぐ。
絶対絶命の状況。その中で魂を刻む右(エングレイブ・ソウル・ライト)を発動。
相手攻撃力の高いモンスターと攻撃力を同じにするという、スカーライトの効果を考慮してつくられたカードにより、『ジオクラッシャーラボラス』を破壊。
その元々の攻撃力分だけ攻撃力をあげて勝利する。
炎をまとい、シティの不安の象徴であった雨をも払いのける一撃。
スカーライトの攻撃力0からの逆転劇は遊星を思い出すデュエル展開といえ熱かった。
退場したセルゲイもいい悪役。ジャックの手を払いのけて闇に落ちていくの良い引き際だった。
映像面においてもスカーライトの気合の入れ方が凄まじく、見応えあるシーンだった。
「誰もが笑顔になれる。それが理想の意味のある世界よ」
「デュエルだって同じよ。力だけじゃこころにひびかない」
柚ちゃんの言葉通りにセルゲイは笑っていた。
戦いの中に美しさを、意味のあるものを見出したからこそ。
それを引き出したのは力じゃない。ジャックの魂。
実際にデュエルをしていても、強いデッキだけじゃ楽しめないのと同じ。
デュエルとしてこころに響く言葉が最後まで心の中に残る回だった。
そして忘れちゃいけない、長官の叫び。
「セルゲェイイイイイイ」
「おろかものがぁああああ」
「ばかなぁあああああああ」
笑いを誘う演技。この人がいるおかげでよりデュエルが面白くなったのは間違いない。良き小物として活躍した長官の次回の活躍が楽しみだ。