うさペンの館

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テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス 10話 「アリーシャ・ディフダ Alisha Diphda」 感想

テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス 10話 「アリーシャ・ディフダ Alisha Diphda」 感想

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憎しみ渦巻く戦場に赴く覚悟。
重すぎる宿命に向き合う姿が熱い回でした。
まずはドラゴンになってしまった天族ロハンとの交流や、ミクリオと水の浄化。
前回の戦闘後の経緯が描かれました。
ひさしぶりの再開でいちゃこらするミクリオとスレイをほほえましく思いながらも、天族の汚れがどう解放されていくのかを事実として受け止める。
これから人の憎しみを描くうえでの比較されるべき対象。そのことを踏まえた上でのやりとりでした。
「雨がふり、木々や土を通ってろ過される。本当の意味での浄化は一年かかる」
天族は自然と共にはぐくみ、息づいている。なぜそうなのか。天族の本質を捉えたうえでの設定づけでした。
またこの際、アリーシャちゃんが料理を持ってきて、ありがとうと伝える。
天族の皆様ありがとうございます
人のささいな争いが原因でありながらも、その人が感謝してくれる。
アリーシャがいることで人にもまだ希望がある。
「やはり希望が大事なのだな」
天族だけでなく、アリーシャもその希望の一つ。そう感じることができるシーンでした。
天族の汚れと希望、それを知ってからは人の憎しみに本格的に向かい合う。
普段温厚なライラも声をあらげ取り乱し、スレイもその汚れによつて苦痛を背負う。
抱えきるにはあまりにも重たすぎるもの。実際の行動によってよりそれを感じられたなぁ。
「起こった争いはどちらの責任にせよ、そんな理由に関係なく、家族肉親をころされたもの達は悲しみにくれる。そこに憎しみが産まれ、この地につのっていく」
憎しみと生と死。それはキレイ事では片づけられない問題。
その悲壮感の伝え方と距離感の置き方が良かったなぁ。
変に感動的な話にせずに、客観的な事実をみつめる。
この作品のそういう理性をもった向き合うかたというのが本当に好きです。
そうすることによって本質と向き合うことができているからね。

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夕刻の墓地。死者と向かい合うシチュエーションとして雰囲気づくりが丁寧でした。

争いによってどんな結末が待ち受けているのか。それを知らしめてからは、
アリーシャの出番!
これがまたかっこよくて鳥肌たってしまった。
「戦場で自らの武器を捨てよ。そう部下に指示をするのか」
「必要とあらば」
「あくまで専守防衛をしいるわけ」
「そうだ」
「あんたの理想のために民をむざむざ死なせるわけにはいかない」
「それが理由か」
「我等風の骨の信念。その一人が新たな憎しみを産む元凶になるのは否定できない」
「ならお前がいう、最初の一人にわたしがなろう」
アリーシャというのは、つねに自己犠牲な姿勢で前のめりに進んでいく。
今までもそうであり、この場面でそうでした。
前回薬がきかずスレイの前で弱音をはいてしまったけど、本質の信念はなにも変わりはしない。
誰よりもその不幸や悲しみを背負っているはずなのに、くじけない。
アリーシャの芯の強さというのが、本当にわたしは好きでね。本当惚れ惚れしていました。
アリーシャの言うことは、甘ちょろい綺麗事なんだけど、それが間違いじゃないと思うことができる。
そこが彼女の魅力のなえる技ですよね。
スレイの話もこのアリーシャの意志を伝えるうえで、話の重みを感じさせてくれる。
生と死と戦場。これを題材にしている作品はごまんとありますが、その重みをしっかりと感じさせてくれる話はそうはない。
本作はその部分としっかりと向き合うことができている。しかも実際に戦場いく前の段階で。
誰かが犠牲になる前からそれを感じることができるなんてなかなかなかったので、それが一番のこの話の驚きですかね。
あくまで客観的な視点で物語が推移していきますが、その意志のしめし方が生命の選択に迫るものになっている。
切っ先につきつけたナイフ。そのアリーシャの行動をささえるものは、友人達の死であり、恐怖した自分である。その負の感情そのものが、アリーシャの善なる行動へと駆り立てる。
そういった人間の尊厳。そこまで含めてこのシーンは生と死と向き合えている。
だからこそわたしはアリーシャという人間に惚れ込んでしまえたんだと思います。
本当あれですね。このやりとりでさらにアリーシャのことが好きになれました。
守ってあげたくなるし、守られたくなる。なんや、これ最高やん!
じわパンでの迫り方や、切っ先の刃。かっこよさを底上げしていた時代劇のように生き詰まる演出も素晴らしかったです。
「お前は一国の姫であるわたしにこれほどまでのことをしたのだ。覚悟はできているのだろうなぁ」
「縛り首にでもするつもりか」
「わたしの行動を見届けに戦場に同行しろと言っているのだ」
「なぁ!」
「それではさぞ見にくかろう」
アリーシャは剣をふるい仮面をきりさく。

「そなた達には後方で救援をたのみたい」
「承知した、あんたの頼み。セキレイの羽がひきうける」

「復讐を禁じた、アリーシャディフタがそう禁じたと皆に伝えてほしい」

良いましも時代劇ぼくて、えらく渋いだよなぁ。そこがまた好みですし、生命のやりとりって感じがしますね。
予告のロゼとのかけあいも、ニヤニヤできてよかったなぁ。ちゃっかりお姫さまなアリーシャかわいい。
信念を貫くアリーシャ。信念をうけつぐロゼ。導師として戦場に望むスレイ。
生と死、人の憎しみ。戦場を赴く者達の意志を示しきった素晴らしい回でした。
アリーシャちゃん、本当ええこやなぁ。