うさペンの館

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テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス(第2期) 25話 「伝承」 感想

テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス(第2期) 25話 「伝承」 感想

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待ちに待った最終回。一ヶ月経ったら違う感覚になっているかもしれないと危惧していましたが、長い月日はまったく問題にならない。スレイの決断、それぞれの道を描かいてくれた最終回になっており素晴らしかったです。
それではその素晴らしい最終回を振り返っていきましょう。
物語は四人の力を結集させる所から始まり、その力をつかって災禍の黔首と対峙します。
最終フォームということもあり、ドハデなエフェクトや仲間たちの技を使った攻撃をしてくれて、期待を裏切らない戦いぷりでした。
最後に大剣をつくりだして一撃を与えたりと王道要素盛りだくさん。
みなの力を借りたからこその成果がとても気持ちのいい形で発揮してくれて、一ヶ月前抱いていた熱量がこの戦いで一気に引き戻されたようにも感じました。
導師はあまりの力に倒れそうになるがそれでも立ち上がり、アリーシャ達も穢れを引き受けて共にあろうとする。
本作らしい、力を得たり抗う時の辛さが描かている点もあり、王道でただ敵を倒すということになっていないのも非常に良かったです。
激戦を経て、浄化に成功。
しかし世界の穢れが地脈を伝わり、災禍の黔首を復活させる展開に。
本作は浄化に対してはかなりストレーナ態度を今までとっていたので、最終局面でも浄化さえできればなんとかという所に落ち着くかと思っていただけに個人的に予想外で、これからどうするのか、最後の最後緊迫した思いのまま彼等の活躍をみていました。
物語にのめりこめるだけの状況というものをしっかりつくれていたからこそですね。
そしてさらにすごいのはその理屈がしっかりしていること。
「スレイが言っていたでしょ。人は穢れを抱え、それと向かい合うことで成長する。もしこの世界もそれと同じだとしたら」
「世界は穢れを必要としている」
「でもこの穢れは世界は耐えられねぇ、滅びるぞ」
この理屈なら納得できるといえるだけのものが、物語の中で描かれていて感心して聞いていました。
穢れに対する理解というのはこの作品の中でかなりの重要な部分であり、それをただのヒロイックな幻想にすることはしなかった。
まさかここまでという所まで向き合うとは正直思ってなかったです。
その向かい合い方も見事で、スレイが災禍の黔首を封印することで、世界の浄化を長い年月をかけて浄化する。
導師の使命は世界を浄化すること。けして災禍の黔首を浄化することではない。
言葉でいうと簡単なことですが、これを物語をみせるのはどれほど難しいか。この作品の終わりは、この展開しかありえない。そこまで言わせるほどのラストだった。

「世界が穢れに飲み込まれるのか、人間が穢れを浄化しきるのか、そんなこと問うてどうする。人はもっと曖昧なものだし不完全で、だから愛しい。俺は俺は諦めない」
スレイの言葉に熱くなった。

「もし死ななくても、何年、何十年かかるかわからない。その間俺たちの戦い、穢れのことを伝えていってほしい」
仲間たちが意志を受け継ぐ所にどれほどの感動を覚えたか。

スレイは主人公だからではない。この世界の導師としてその使命を全うするために行動をした姿に心から賞賛を送りたい。
キャラの台詞と展開の密度も本当に素晴らしかった。


エピローグはスレイにたくされた未来を生きるそれぞれの姿が。
アリーシャは王女として即位し、エドナはお兄さんと共にいる。
そしてアリロゼ最高なんや。好き好きいいすぎて、良いぞ! 
未来の展開は微笑ましいものばかりで、ここまで見てきてよかった。
この未来をみられて良かったと思えるものばかりでした。
最後はミクリオとスレイが、あの頃の感情のままに素晴らしき世界を旅し続けることで、この物語は幕を弾く。
アリーシャとロゼの関係もそうだったのですが、遺跡を旅したいと冒険心はなにひとつ変わっていないんですよね。
よりよき未来を作るためになにかと戦い続けるわけじゃなくて、元々ある普遍的な綺麗で純粋なものを大事にするからこそ、未来の平穏は約束される。
天族にお供えものをする習慣が戻っていたり。自然を慈しむこころが戻っていたり。
どんなものに対しても思いやりを忘れないで欲しい。元々世界も人も変わらぬまま綺麗であると伝えているのだとわたしは解釈しました。
テイルズ オブ ゼスティリア ザ クロス、なにか特別なことをして目をひくようなことせず、王道と理論を積み重て人の本質と向かい合い、誰かを思いやる気持ちを呼び覚ましてくれた素晴らしい作品でした。
制作に携わったスタッフの方々、ありがとうございました。