うさペンの館

主にアニメの感想置き場です。

orange 2話 「LETTER02」 感想

orange 2話 「LETTER02」 感想

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未来の手紙を得た少女の物語。
第二回目の主役はお弁当。
「翔の弁当をかわりにつくってあげて」
未来のメッセージと、冗談まかせにいた翔の作ってきて欲しいという言葉からお弁当をつくる菜穂ちゃん。
引っ込み思案発動で一旦あきらめる所だったりが、菜穂らしかったなぁ。
また、それまでに、須和君のボタンを直してあげたり、翔のサッカーでときめいたり、
お母さんぽいという印象や恋心を描いており、展開をより自然に感じられる。
菜穂ちゃんの掘り下げを丁寧に行っているのが毎回いいよね。本当心理描写が丁寧。、
弁当箱のことを意識しているシーンでは、何度も弁当箱のカットを映すことでよりそれえお強調。アニメ側のフェローであり、言葉だけではないというのがいい。
このアニメ表情芝居とかもしてくれてるので、みていて楽しいのが良いですよね。
そんな弁当の意識があるにもかかわらず翔に渡ず、手紙があることで苦しむ菜穂ちゃんが描かれます。
「手紙を読んでも自分の性格は変わらない、手紙なんて読まなければよかった」
今ままで手紙の良い面ばかりが描かれてきたので、ちょっとそれが顔をだした感じに。
とはいっても、知らなければよかったという程度なんですけどね。
まだ序盤なんであんまり負の面描きすぎると、理想としたものがくずれてしまう。
まだまだ未来の手紙で変わる姿をみたいわけで、そこはバランスとっていてくれて好感触です。
また変えられない菜穂ちゃんというのもリアリティを感じることができるので重要なシーンでした。
しかし変えられないままで終わらない。なんせ物語ですからそこはしっかり歩みよっていってくれます。
校門でごめんといった時に、翔君から一緒に帰らないかと誘われる。
この時の空気よめる須和君といったら、ええ友達やよな本当。
菜穂ちゃんは想定してない事態に戸惑いながら、お互いに質問攻め。
その流れで、翔の始業式来れなかった理由をする。
それは始業式の母親が自殺したから。
そしてその母さんと部活はしないって約束したとも。
きっりり青春してときめかせてからの、この緩急のつけかたには引き込まれました。
翔が心を開いてくれたというプラスの面であり、でも死という現実はあまりにマイナスな面でしかない。だからこそ、なんともいえない気持ちが生まれね。
また死の運命を変えていく物語をするうえで、変えられない死があったというのは、物語に緊張感を与える。そういう意味でも効果的なエピソードでした。
さてそれを受けて、動き出すのは菜穂ちゃん。
母親がいない翔のためにお弁当を渡したい。
これほどの原動力はないといいきれるほどの理由でお弁当をわたす。
変わるきっかけがものすごく共感できる。全然嘘ぽくない。
引っ込み思案キャラって葛藤は描けても、うじうじさせすぎたり、なんでこれえ動き出すのかと、動かすにはむずかしいんですよね。そこをここまでやれてしまうとは。
物語の支配ではなく、キャラクター自身が動いてるって感じしてすごかった。
そんな菜穂ちゃんの弁当を「俺本当は期待してた」と笑顔でもらう翔。
いやぁ、最高にキュンキュンしましたなぁ。
頭こつんとしてたりもそうだけど、このキュンどたけえんだよな。
みてて恥ずかしくなるくらいに。でもそれがいいんだよね。
最後はかけるの笑顔は残すよ10年後も、と強い決心をする。
葛藤と理由と恋心、そのすべてが決意に導かれる、丁寧にまとめあげられた素晴らしい回でした。